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著者 :

関根 久雄

タイトル :

開発と向き合う人びと―ソロモン諸島における「開発」概念とリーダーシップ

     
出版社 : 東洋出版
Studio : 東洋出版
出版日 : 2002-01
媒体 : 単行本
サイズ : 縦:756hundredths-inches 横:528hundredths-inches
ASIN : 4809673944
ランキング : 606057位
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開発と向き合う人びと―ソロモン諸島における「開発」概念とリーダーシップのamazon.co.jpカスタマーレビュー


4点
 本書は著者が海外協力隊員としてソロモン諸島に滞在した際のフィールドワークをもとに、現地社会における「開発」の意味を政治的リーダーシップとの関係に重点を置いて考察したものだ。ソロモン諸島の国家財政は、外資系企業による大規模商業伐採に大きく依存しているのだが、著者が調査したイサベル島での商業伐採計画と、同島の現地社会や現地指導者との相互関係の分析を通して、彼ら自身が開発という外来の概念を理解し、自らの判断で「開発」という現象を利用できるように「内在化」していこうとするプロセスが進行しているのだという。

 本書に著されている、大規模な商業伐採に代表される近代化論的開発だけでなく「持続可能な開発」という対抗思想的概念も利用価値があれば、現地社会に普及していくという調査報告はとても興味深い。現地指導者のひとりである主教は「商業伐採は環境を破壊し人心を荒廃させる」として伐採に反対したが、彼自身は木材会社の筆頭役員にもなっていたそうだ。この発言に対し、伐採に賛成する土地所有集団のリーダーは「主教は環境破壊を理由に商業伐採に反対したが、実際は彼のジェラシーが原因なのだ」と語ったという。著者は、他の現地指導者へのジェラシーが、持続可能な開発をするべきだという語りとして表現されるのだという。つまり「持続可能な開発」という言説が、政治リーダー間の権力関係の表現、メラネシアの伝統であるビッグマン同士の競争の表現としても、使われているという説明はとても面白かった。

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