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著者 :

梁 石日

タイトル :

闇の子供たち

     
原著 : 梁 石日
出版社 : 解放出版社
Studio : 解放出版社
出版日 : 2002-11
媒体 : 単行本
サイズ : 縦:740hundredths-inches 横:488hundredths-inches
ASIN : 4759260722
ランキング : 54549位
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闇の子供たちのamazon.co.jpカスタマーレビュー


4点
映画化もされた、幼児売買、幼児売春、臓器売買の商品として扱われるタイの子供たちを題材にした、梁石日(ヤン・ソギル)の衝撃作。

物語はタイ北部山岳地帯の貧しい農家が、8才の少女を人買いに日本円にしてわずか約3万6千円とウイスキー1本で売るところから始まる。それから、まったくもってひどい世界が次々と展開される。

本書では、外国人が売春宿で幼い子供を相手に性行為に及ぶ姿や、エイズに罹った少女が生きたままごみ処分場に捨てられる悲劇、貧しい子供が買われ、殺され、臓器のドナーにされている実態などが描かれる。それはあまりにもリアルで、思わず目を背けたくなるほどにグロテスクですらある。しかし、これは、今まさにアジアの貧しい国で起こっているまぎれもない現実なのだ。

果たして悪いのは、幼児を売買する貧困家庭や人買いか、幼児を性の玩具とする人々か、そして幼児の臓器を扱うブローカーや、それを求める外国人か・・・。
梁石日は、この小説でおぞましい現実をストレートに描くことにより、自らの豊かな社会を保っている私たちに対して、厳しい問題提起をしているのである。

4点
幼児売春や臓器売買のことは知識として知っていたが、その実情はあまりにも酷いものだった。もちろん、本書は完全なフィクションである。だが、ここに描かれている惨状が醜く強調された絵空事だとは思えない。これは信じたくはないが、現実に起こっていることなのだ。
この問題は、おそらくとても根が深い。貧困だけでなく、政治、思想、宗教までもが絡んでくる。この悲惨な現状を阻止しようと地道な活動を広げているボランティア団体の活躍も空しく、闇の組織に一矢を報いることもできない。
子どもたちは身を守る術もなく、蹂躙の運命に呑み込まれてゆく。読んでいて涙が止まらなかった。八歳で売られたヤイルーンとその妹センフーの悲惨な運命には憤りで胸が苦しくなった。この姉妹は、いったいなんのためにこの世に生を受けたのか。
本書は確かに問題作である。読み通すには、限りない忍耐と痛みに耐えなければならない。
梁石日の筆は、いつになく性急だ。本書の内容ゆえのことだろうか?少し違和感があった。
しかし、それだからこそ鬼気迫る筆勢に圧倒されたのも事実だ。
もう一度言おう。本書は問題作だ。
あらゆる意味でこれほど絶望感を与える本もないのではないだろうか。
子どもは無条件に守られる存在である。子どもは庇護を必要とする存在である。子どもは無条件の愛で包まれるべき存在である。すべての人に問いかけたい。そうではないのですか?

4点
世の中には、小説の形をとったノンフィクションの作品がたくさんあります。

これも、その一冊といえると思いますが、だからこそ「世の中の現実」がリアルに見えてくるような気がしました。

「苦痛は高いところから低いところに流れる」とは、だれが言った言葉か忘れましたが、悲しくもそんな悲惨な現実がまだこの地球上には存在する、それを実感した一冊です。


5点
幼児売買春、臓器売買など、他山の石のように思っていましたが、リアルで残酷な実態を突きつけられ、改めて、日本の豊かさや平和を実感した次第です。ベトファイルの実情が余すことなく描かれており、興味・関心がある方は、ぜひ、一読する価値のある本だと思います。また著者の梁氏の、いつもながらに人間の暗部を真正面から描く手法に、ついつい引き込まれてしまう一冊でした。

1点
幼児売買、幼児売買春、幼児臓器売買…唾棄すべき重いテーマであるにもかかわらずなぜか軽く感じてしまうのは、このテーマを小説という手法で表現したからだろうか。
もしも実ルポならそこまで表現できないだろう究極の秘部も、小説だからフィクションとして表現してしまえる。それで逆に想像力の余地も残さずの状態に。

あくまでもフィクションとして表現したかったのならば、登場人物それぞれに、もっと気持ちが添いたくなるようなふくらみが欲しい。

ところで、「現代老後の基礎知識(新潮新書)」では、『タイでリッチに老後を』案も提示されていたが、この「闇の子供たち」の実態の上に成り立つ老後など許されはしない。

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