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著者 :

東野 圭吾

タイトル :

容疑者Xの献身 (文春文庫)

     
出版社 : 文藝春秋
Studio : 文藝春秋
出版日 : 2008-08-05
媒体 : 文庫
サイズ : 縦:598hundredths-inches 横:417hundredths-inches
ASIN : 4167110121
ランキング : 182位
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容疑者Xの献身 (文春文庫)のamazon.co.jpカスタマーレビュー


5点
本作は直木賞受賞作品であり、私事ですが、
私が初めて東野圭吾を知った記念すべき逸品です。
このたび文庫本となって変更があったのは、
湯川学の身分が「助教授」から「准教授」にきちんと修正されていた点です。

本作は、カラクリ+心理描写という、近年の東野圭吾作品の魅力を十二分に発揮しています。
東野作品を約50冊読み漁った上で、やはり本作は絶妙なバランスを備えていると考えます。
とりわけ、後者の心理描写については、
不細工な男が恋におちて、切なすぎる「献身」をするというのですから、
個人的に、感情移入せずにはいられなかったです。

たしかに、花岡靖子の心理描写はおざなりかもしれないし、
彼女が「献身」に値する人物かは評価は分かれるでしょう。
でも、石神哲哉は好きになってしまったのです、そこに論理的理由なんかはない!
徹頭徹尾論理的に生きるのなら、花岡親子なんて切り捨てるべきなのです。
それができなかった石神、冷徹なカラクリすら実行できる彼のそんな部分に、
読み易い娯楽小説とはいえ、人間性の奥深さが良く表れていると思うのです。

ちなみに、映画も好評なようで、DVD入手を心待ちにしていますが、
石神=堤真一は、ちょっとイメージとずれます。男前過ぎるような…。
個人的には、温水洋一さん辺りがぴったりですが…。
あと、湯川=福山雅治はそれほど違和感はないのですが、
記憶違いでなければ、著者は当初佐野史郎さんをイメージしていたそうです。

4点
『秘密』以降は本格推理物が少なくなっていた東野作品ですが、この作品のトリックはなかなかのものです。
本格ミステリー大賞受賞に相応しい名トリックだといえるでしょう。
犯人当て形式ではなく、倒叙形式の作品ですが、このトリックはあっと言わせられました。
伏線の張り方も上手い。

このように、“ミステリー”の要素に限れば、文句なしに星5つの評価を与えたいのですが、この作品を「純愛小説」と捉えてしまうと違和感を感じる所が出てきてしまいます。
まず、多くの方がレビューで指摘されておられるように、登場人物(特に靖子)の心理描写が薄い。
相手に対してどのような想いを抱いているかの描写が不足しているため、ラストのシーンに今ひとつ感動しきれませんでした。
『秘密』のラストの衝撃・感動に比べればどうしても見劣りしてしまいます。
そして、これはトリックそのものにも関連することなのですが、犯行偽装のためのものとしては秀逸なトリックのある部分が、「純愛」のためであったとしても一線を越えた所があったと思います。(ネタバレになるので詳しくは書けませんでした。)
セールス・大衆受けを意識して「純愛小説」というものにこだわりすぎたため、せっかくの本格推理の傑作になり得た作品が、東野作品の良作群の1つとしての枠内に留まってしまったような気がします。なんだか、もったいないなぁと。

そうはいっても、東野作品の中でも上位に来ることは間違いない出来ではあり、東野氏の作品でなければ星5つにしていたとは思うのですが、『百夜行』、『秘密』、『悪意』といった作者の他の代表作に比べるとどうしても見劣りしてしまいます。
それらの作品に匹敵する名作という期待が大きすぎたこともあって、この評価になりました。

5点
この作品は、映画化され、、ロングラン。既に映画を観た者としての感想。
これだけロングランしているのは、今の日本人が求めているのは、日本社会への怒りと絶望、孤独感。それらからの、解放。少しだけでも良い。人間味があり、納得する愛の在り方と信頼。
涙が少しでもにじんでしまう作品である。
ドラマに比べ、最高。福山雅治と柴崎コウのコンビは健在であるがベタベタさせていない。湯川に匹敵する天才数学者白神を登場させたのはまことにツボをを心得ている。ワクワクさせる。
『怪人二十面相と明智小五郎』
『怪盗ルパンとシャーロックホームズ』
それ以上か。
湯川が危ういという場面あり。今までそのような状況に湯川が置かれたことは無かった。
まさしく、献身。
最後の柴崎の言葉が良い。
「白神さんは○さんによって生かされていたのですね」
納得する映画。
そして、日本の現状況も納得する。
日本国民も捨てたもんじゃないなぁと思ってしまう。

4点
人を愛することはどうしてこんなにも切ないのでしょう。
数学に関しては天才的な頭脳を見せ
行きずりの犯罪をここまで完璧な完全犯罪に仕立てることができるのに。

この作品は推理小説としても楽しめるけれど
恋愛小説としても読み込んでいけます。
決して幸せな結末ではないけれど
誰かを愛することは、もともと、このくらい重みのあることなのかもしれませんね。

4点
最後に謎解きがあり、タイトルの「献身」に、深い意味があったことがわかります。同時に、容疑者に同情すらしてしまいます。こんな人生もあったのか、と。
ただ、数学が随所に出てくるのですが、数学を使わなくても解ける推理だったのでは…。

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